東京で催眠療法を行う心理療法研究室スアラロハニは、公認心理師による催眠療法をメインとした心理療法を行う完全予約制のセラピールームです。東京都板橋区大山にセッションルームがあります。

悲嘆療法を受けたい方へ

最近、亡くなった方の魂と対話する悲嘆療法(グリーフセラピー)を希望されるクライアントさんがよくお見えになります。私自身、2016年4月に祖母を亡くしたばかりですので、親しい方を亡くされた傷みも他人事ではありません。悲嘆療法や前世療法など、亡くなっても魂が終わるわけではないと実感できる療法を学び、体験してきたセラピストでも、身内の死はとても悲しく寂しいものです。それでも、悲嘆療法を通して、その悲しみが絶望ではなく、新しい関係性を築くための準備であることを、みなさまにお伝えしたいと思っています。

 

「本当にあれで良かったのか?」

「苦しめてしまったのではないか?」

「気持ちを確認することができなかった」

など、故人に対して十分な接し方ができなかったと思い悩み、ご自身を責めてしまう方は多いでしょう。よくよくお話をうかがってみると、第三者の目からは最善を尽くされたと思える状況でも、「そんなことはないんです。もっといい方法があったはずなんです」と悔やまれます。こんな場合には、「とても大事に思われて、故人はさぞお喜びになっているでしょう」とお伝えしたところで、悲しみが癒えるわけでもありません。やはり、その言葉を故人から直接聞かないことには、心が納得してくれないのです。

それは、癒されないの悲しみのもっとも大きな部分をしめているのが、もう二度とコミュニケーションを取ることはできないという思いにあるからです。生きているなら離れて暮らしていても、たまに電話で話したり、メールでやり取りをしたりできます。もし、それと同じように故人が時々電話でもかけてくれるなら、こんなに悲しまなくてもすむのですが。

 

天国(あの世)に電話をかける代わりに、クライアントさんご自身が潜在意識状態になることで、故人の魂と直接話をするのが悲嘆療法です。ですから、他の誰かのどんな慰めや励ましよりもはるかに大きな感触を得られます。本当に霊的エネルギーと対話するのかどうかは、科学的にまだ証明されていませんので何とも言えませんが、心理学者/精神科医ユングのいう集合的無意識があるのだとすれば、潜在意識の深いところで全ての存在が地下茎のようにつながっているのですから、故人の意識とつながることも決して不思議ではありません。

 

ただし、亡くなって間もない場合は、少しお時間を置いてからの方がいいように思います。やはりどんな方でも1ヶ月、2ヶ月は悲しくてふいに涙がこぼれてきたりするものですし、悲しみを十分に味わうことも「喪の作業」として必要ではないかと思われます。それは、残された方の心の整理のためでもあり、亡くなった方への敬意、思慕の表現でもあります。仏教なら四十九日で故人の魂があの世にたどり着き、百箇日が悲しむ気持ちに整理をつける目安となるようですが、人の心が癒されていくのにはそのぐらいの時間が必要なのだろうと思います。

もし、その時期が過ぎても、みなさまがいつまでも悲しみの中にあって、その悲しみが永遠に続くように思われるなら、悲嘆療法をおすすめしたいと思います。

 

私自身、大切な友人を事故で亡くして間もない頃に前世療法で臨終を体験し、死の恐怖を克服したのがヒプノセラピーとの出会いでした。他界されて間もないときは、悲嘆療法よりも前世療法の方がいいかもしれません。